平成28年第49回

【解答(総論編)】平成28年第49回細胞検査士試験過去問の解説(問1-10)

こんにちは!

あすはやです。

平成28年度 第49回細胞検査士資格認定試験学科筆記試験の解説をしていきたいと思います。今回は総論 問1~問10の解説を行います。

学生で細胞検査士を目指す人、働きながら細胞検査士を目指す人、一緒に頑張っていきましょう!

総論(問1~問10)

総論 問1.正しいものはどれですか

A.高齢者の骨髄脂肪減少は生理的萎縮の一つである.

B.水腎症では腎実質に栄養障害性萎縮を起こす.

C.アポトーシスの増加は臓器の萎縮を引き起こす.

D.高血圧症での心肥大は機能性肥大である.

E.女性化乳房は特発性肥大に含まれる.

1:A B

2:A E

3:B C

4:C D

5:D E

解説

回答:2

A:骨髄について

骨髄は骨幹の内腔(髄腔)、および海綿質の隙間にある。骨髄は赤色骨髄と黄色骨髄に区別される。 赤色骨髄は血液に富むため赤色にみえ、赤血球、顆粒白血球、血小板が作られる。黄色骨髄は脂肪に富むため黄色にみえ、造血機能はない。

加齢ともに赤色骨髄の脂肪細胞が増えて黄色骨髄に変化する。老人は若年者に比べて赤色骨髄が少ないので、造血機能が衰えて貧血になりやすくなる。

☆造血作用:生後一年くらいは全身の骨にある。 成人すると椎骨や頭蓋骨、骨盤、大腿骨など限られた部位で生産される。生理的萎縮である。

 

B、水腎症について

局所に圧迫状態が長く続くと、その部に循環障害が起きる障害が起きる。これを圧迫委縮という。尿管の閉塞によって、腎実質が萎縮する水腎症、髄液の循環が途絶して大量に貯留し、脳が萎縮する水頭症がその例である。飢餓や消化管の障害によって栄養の吸収が妨げられる場合、全身性に萎縮が生じる状態を栄養障害性萎縮いう。圧迫萎縮である。

 

C、アポトーシスについて多細胞生物の体を構成する細胞の死に方の一種で、個体をより良い状態に保つために積極的に引き起こされる、管理・調節された細胞の自殺すなわちプログラムされた細胞死のこと。萎縮ではない。

 

D、心肥大について

通常、心臓は心筋が収縮することによって全身に血液を送り出している。しかし心臓から血液を送り出すとき心筋に通常より高い負荷がかかるとこの負荷に打ち勝つために心筋が厚くなり、心臓肥大を起こすのである。

心臓肥大には、生理的なものと病的なものがある。生理的なものは生物にとって必須であり人間の場合、成人の心臓は出生時の実に10倍まで拡大しているがこれは生理的心臓肥大によるものである。一方、病的肥大は高血圧症や心臓弁膜症、先天性心疾患などによって引き起こされるもので生理的な必要以上に肥大したことで心臓が弱り十分な血液が循環しなくなる為、心不全が起こる場合がある→高血圧症心肥大は病的肥大である。

 

E、女性化乳房の原因

偽性女性化乳房・・・肥満

真性女性化乳房・・・

①肝機能の低下による女性ホルモンの増加

②思春期や更年期のホルモンバランスの乱れ

③薬物摂取の副作用

④内分泌疾患

⑤特発性女性化乳房⇒真性女性化乳房の原因で最も多い。

 

 

総論 問2.癌とリスクファクターの関係で,正しい組み合わせはどれですか.

A.子宮頸癌 ―――――――――― プロゲステロン

B.子宮体癌 ―――――――――― エストロゲン

C.食道癌 ――――――――――― 飲酒

D.膵癌 ―――――――――――― HPV

E.腎癌 ―――――――――――― EBV

1:A B

2:A E

3:B C

4:C D

5:D E

解説

回答:3

A:子宮頸癌・・・性行為によって感染するHPVの感染が、子宮頸癌、特に扁平上皮癌の確立したリスク要因とされている。子宮頸癌患者の90%以上からHPVが検出される。HPVには100以上のタイプがあるが、中でもハイリスク・タイプと呼ばれ子宮頸癌の発生と関係が強いHPV16型やHPV18型などで、浸潤癌へ進展しやすいことがわかっている。最近では咽頭癌との関連も示唆されている。

 

B:子宮体癌のリスクファクター・・・子宮体癌は、エストロゲン依存性と非依存性に発生するタイプに分けられる。リスク要因として、閉経年齢が遅い、出産歴がない、肥満、腫瘍からエストロゲン産生が見られることなどが確立したものとされている。薬剤では、乳癌のホルモン療法に用いられるタモキシフェンや、更年期障害などに対するホルモン補充療法などで用いられるエストロゲン製剤の単独使用などが挙げられる。これらのリスク要因は、いずれも体内のエストロゲンを高めるものであり、逆にプロゲステロンは予防的に働くことが知られている。その他のリスク要因として、糖尿病、高血圧、乳癌や大腸癌の家族歴との関連が指摘されている。

 

C:食道癌のリスクファクター・・・喫煙と飲酒、肥満(腺癌)が確立したリスク要因とされている。特に日本人に多い扁平上皮癌では、喫煙と飲酒の関連が強い。逆に喫煙や飲酒の習慣がない人が食道癌になることはほとんどない。また、熱い飲み物や食べ物がリスクを上昇させるという研究結果も多く報告されている。欧米人に多い食道腺癌では、食べ物や胃液などが胃から食道に逆流する胃食道逆流症に加え、肥満で確実にリスクが高くなるとされている。

 

D:膵癌のリスクファクター・・・膵臓癌のリスク要因として現在確立されているのは、喫煙および肥満だけ。成人期における高身長、20歳までの体格指数(BMI)など、若年期の高成長に関わる因子はおそらく確実なリスク要因。その他、糖尿病の罹患や大量飲酒に伴う慢性膵炎によってリスクが上がるという報告があるが、さらに研究が進んだ段階で結論を出す必要がある。

 

E:腎癌のリスクファクター・・・腎細胞癌の確立されたリスク要因は、喫煙と肥満とされている。その他、高血圧、降圧薬服用、利尿剤服用(特に女性)、フェナセチン含有鎮痛剤がリスク要因の候補に挙げられている。ほかに、膀胱癌ほど強い関連はないが、アスベストやドライクリーニング従事者によるテトラクロロエチレン曝露など、職業性曝露が可能性のあるリスク要因として指摘されている。基礎疾患としては、VHL病や結節硬化症、多発性嚢胞腎がリスク要因とされている。

 

総論 問3.がんの罹患率と死亡率の差が大きいものはどれですか.

A.乳がん

B.肺がん

C.膵がん

D.肝がん

E.大腸がん

1:A B

2:A E

3:B C

4:C D

5:D E

解説

回答:4

こちらのサイトと参考にしてみて下さい。↓

https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/summary.html

 

 

総論 問4.腫瘍と関連遺伝子で,正しい組み合わせはどれですか.

A.甲状腺濾胞癌 ―――――――― MEN1

B.網膜芽細胞腫 ―――――――― WT1

C.ウィルムス腫瘍 ――――――― RB1

D.リンチ症候群 ―――――――― MLH1

E.乳癌 ―――――――――――― BRCA1

1:A B

2:A E

3:B C

4:C D

5:D E

解説

回答:5

A:MEN1・・・多発性内分泌腫瘍症(MEN)は複数の内分泌臓器および非内分泌臓器に 異時性に良性、悪性の腫瘍が多発する症候群で、MEN1とMEN2の2疾患を含む。MEN1では副甲状腺機能亢進症、下垂体腺腫、膵消化管内分泌腫瘍が三大病変であり、他に副腎や皮膚、胸腺などにも腫瘍が発生する。MEN2は甲状腺髄様癌、副腎褐色細胞腫、副甲状腺機能亢進症が三大病変で、MEN2Bとよばれる亜型では眼瞼や口唇、舌に粘膜神経腫を合併する。最近MEN1の一部症例の原因としてCDKN1BやCDKN2C遺伝子の変異が報告されている。

 

B:網膜芽細胞腫・・・眼球内に発生する悪性腫瘍。大部分は2〜3歳ころまでに見られる小児がんであり、胎生期網膜に見られる未分化な網膜芽細胞から発生する。RB1遺伝子の異常と関連。RB1遺伝子の異常は、将来骨肉腫など別の悪性腫瘍を引き起こす可能性もあるため、注意深く観察する必要がある。常染色体優性遺伝

 

C:ウィルムス腫瘍・・・小児三大固形悪性腫瘍(他に神経芽腫と肝芽腫がある)のひとつ。小児の腎臓に発生する代表的な悪性腫瘍で、小児の腎腫瘍の90%はウィルムス腫瘍。発生学的には中胚葉の後腎芽組織(後腎芽細胞metanephrogenic blastemaという組織)に由来する腫瘍。幼児に多く、様々な奇形を伴い、多くの 症候群 に出現することが多いという特徴がある。WT1(11p13領域)、WT2(11p15領域)と呼ばれる癌抑制遺伝子の領域に遺伝子異常が見つかっている。

 

D:リンチ症候群・・・大腸がんの若年発症、異時性あるいは同時性の大腸多発がんおよび多臓器がんの発症が特徴。HNPCCの平均発症年齢は43-45歳。遺伝子変異を持っていても生涯発症しない場合もある。 HNPCCの原因は、生殖細胞系列でのミスマッチ修復遺伝子(MSH2・MLH1・MSH6・PMS1・PMS2)の変異。HNPCCは常染色体優性遺伝形式を示し、性別に関係なく、子供に50%の確率で遺伝する。

 

E:BRCA1(breast cancer susceptibility gene I、乳がん感受性遺伝子I)・・・がん抑制遺伝子のひとつ。BRCA1遺伝子の変異により、遺伝子不安定性を生じ、最終的に乳癌や卵巣癌を引き起こす(遺伝性乳癌・卵巣癌症候群)。BRCA1の転写産物であるBRCA1タンパク質は他の多数のタンパク質とともに核内で大きな複合体を形成し、相同性による遺伝子の修復に関わっている。

 

総論 問5.免疫組織化学における陽性反応を示す部位で,正しい組み合わせはどれですか.

A.CD20 ―――――――――――― 核

B.c-kit(CD117)――――――――― 核

C.HER2 ―――――――――――― 細胞膜

D.サイトケラチン ――――――― 細胞質

E.エストロゲンレセプター ――― 細胞膜

1:A B

2:A E

3:B C

4:C D

5:D E

解説

回答:4

CD分類・・・CD分類とは、ヒト白血球を主としたさまざまな細胞表面に存在する表面抗原に結合するモノクローナル抗体の国際分類。従って細胞膜が染まる。CD117も細胞膜が染まる

HER2・・・細胞表面に存在する糖タンパクで、受容体型チロシンキナーゼ。上皮成長因子受容体 (EGFR、別名ERBB1) に類似した構造をもち、正常細胞において細胞の増殖、分化などの調節に関与しているため、細胞膜が染まる。

サイトケラチン・・・上皮性細胞の細胞骨格を成す中間径フィラメントなので、細胞質が染まることになる。

ER(エストロゲンレセプター)・・・エストロゲンが結合する、ERは活性化を受けDNAへの結合が促進され、遺伝子の転写を制御する転写因子として機能する。従って核が染まる。

 

総論 問6.正しい組み合わせはどれですか.

A.胃主細胞 ―――――――――― 塩酸分泌

B.膵島 D 細胞 ――――――――― ガストリン分泌

C.肝細胞 ――――――――――― 胆汁産生

D.T リンパ球 ――――――――― インターロイキン産生

E.甲状腺濾胞上皮細胞 ――――― カルシトニン分泌

1:A B

2:A E

3:B C

4:C D

5:D E

解説

回答:4

A:胃粘膜の解剖・・・粘膜には、胃小窩と呼ばれる微細な穴が無数に並んでいる。胃小窩の底には胃底腺とよばれる管状の分泌腺が開口し、この腺が粘膜の最下層までのびている。胃底腺を構成する主な細胞は以下のとおり。

・表層粘液細胞

・頚部粘液細胞(副細胞)

・壁細胞

・主細胞

この分泌腺からは、主に、塩酸と消化酵素の前駆体であるペプシノーゲンが分泌される(胃液)。胃腺の細胞のうち、壁細胞(傍細胞)は塩酸やコバラミンの吸収に関わる内因子を分泌する。主細胞はペプシンの前駆体であるペプシノーゲンを分泌する。ペプシノーゲンは、塩酸に会うと分解され、活性型のペプシンに変化する。胃の幽門前庭部に存在するG細胞からは胃の消化活動を活発化させるホルモンであるガストリンが内分泌される。胃の粘膜の表面をおおう表層粘液細胞や頚部粘液細胞(副細胞)は、塩酸の酸性とペプシンによる消化から細胞自身を守るため、粘液を分泌している。

 

B:膵臓の解剖・・・

膵臓の体積の95%以上は外分泌部が占める。残りがランゲルハンス島である。

・内分泌機能 – いくつかのホルモンを分泌する内分泌器

標本を作製してランゲルハンス島を特殊な染色法で観察すると、ランゲルハンス島を構成する細胞は、染色液による染まり方の違いから、α細胞(A細胞)、β細胞(B細胞)、δ細胞(D細胞)、PP細胞などに分けられる。α細胞はグルカゴン、β細胞はインスリン、δ細胞はソマトスタチン、PP細胞は膵ポリペプチド(英語版)を分泌する細胞である。グルカゴンは血糖を上昇させる働きがある。インスリンはホルモンの中で唯一、血糖を低下させる働きがある。

・外分泌機能 – 膵液を小腸(十二指腸)に分泌する消化器

膵液は、この外分泌細胞の分泌液であり、腺房細胞より分泌された多種類の消化酵素を含む分泌液と、導管部より分泌されたアルカリ性の分泌液の混合物である。消化酵素の多くは活性を持たない前駆体(例えばキモトリプシノーゲン)として分泌され、これが胃液中のペプシンや小腸上皮の刷子縁に存在するペプチダーゼの働きで部分分解される事で、活性を持った酵素(例えばキモトリプシン)となる。これは、強力な分解酵素である膵酵素によって膵臓自身が消化されてしまわないようにする為と考えられている。

 

C:肝細胞の働き・・・肝臓を構成する70-80%を構成する約20μm大の細胞。肝細胞はタンパク質の合成と貯蔵、炭水化物の変換、コレステロール、胆汁酸、リン脂質の合成、並びに、内生および外生物質の解毒、変性、排出に関与する。また胆汁の生成と分泌を促進する働きも持つ。肝細胞には、多量のミトコンドリアを反映する好酸性細胞質と、粗面小胞体とリボソームより構成される好塩基性斑点が見られる。褐色リポフスチン顆粒も加齢とともに見られる。

 

D:Tリンパ球の働き・・・末梢に存在するほとんどの成熟したT細胞は、細胞表面のマーカー分子としてCD4かCD8のどちらかを発現している。

・CD4陽性T細胞=ヘルパーT細胞

CD4陽性T細胞から分化し、IFN-γ(Th1細胞)、IL-4やIL-5(Th2細胞)またはIL-17(Th17細胞)等を産生し他の細胞の活性化、機能の行使等を助ける。

・CD8陽性T細胞=キラーT細胞

ウイルスに感染した細胞や癌細胞を認識しその細胞を殺す。

・サプレッサーT細胞

免疫反応を抑制 (suppress) し、終了に導く。

・制御性T細胞

胸腺から分化してくる制御性T細胞はCD4、CD25、Foxp3分子を発現して他のT細胞の活性を抑制する。 その他、末梢で抗原特異的に誘導されてくる制御性T細胞や、CD8陽性T細胞から分化する制御性T細胞もある。がん細胞の免疫回避に関わる。

 

 

E:甲状腺の働き・・・

甲状腺は頚部前面に位置する内分泌器官。甲状腺ホルモン(トリヨードサイロニン、サイロキシン、カルシトニンなど)を分泌する。

濾胞:多数の細胞からなる完全に閉じた袋状の構造物。中に分泌物を貯留。

濾胞上皮細胞:感覚上皮細胞とも言い、外部刺激の受容を行う上皮細胞。

傍濾胞細胞:C細胞ともいいカルシトニンを分泌している細胞。

 

総論 問7.正しい組み合わせはどれですか.

A.高カルシウム血症 ―――――― 肺小細胞癌

B.低血糖症 ―――――――――― インスリノ-マ 

C.カルチノイド症候群 ――――― 膵癌

D.クッシング症候群 ―――――― 甲状腺濾胞癌

E.皮膚筋炎 ―――――――――― 悪性黒色腫

1:A B

2:A E

3:B C

4:C D

5:D E

解説

回答:3

・小細胞癌(ほかに、すい臓癌、神経腫、胸腺腫)・・・クッシング症候群(原因:異所性ACT及びACTH様物質)、SIADH(原因:抗利尿ホルモン)。

・高Ca血症・・肺扁平上皮癌、乳癌、腎細胞癌、多発性骨髄腫でみられる(原因:PTHrP(副甲状腺ホルモン関連ペプチド), TGF-α, TNF, IL-1)

皮膚筋炎・・・気管支原性肺癌、乳癌、卵巣腫瘍、膵癌、胃癌、結腸直腸癌、非ホジキンリンパ腫でみられる(原因:免疫機序)

 


総論 問8.肝臓の血液の流れで,正しい組み合わせはどれですか.

A.肝動脈 → 小葉間動脈 → 類洞 ―→ 中心静脈 ――→ 肝静脈

B.門脈 ―→ 小葉間静脈 → 類洞 ―→ 中心静脈 ――→ 肝静脈

C.肝動脈 → 中心静脈 ―→ 類洞 ―→ 小葉間動脈 ―→ 肝静脈

D.門脈 ―→ 中心静脈 ―→ 類洞 ―→ 小葉間動脈 ―→ 肝静脈

E.肝動脈 → 中心静脈 ―→ 類洞 ―→ 小葉間静脈 ―→ 肝静脈

1:A B

2:A E

3:B C

4:C D

5:D E

解説

回答:1

肝動脈→小葉間動脈→類洞と合流→中心静脈→介在静脈→肝静脈

門脈→小葉間静脈→類洞→小葉間動脈と合流→中心静脈→介在静脈→肝静脈

そして下大静脈に流れていく。

 

総論 問9.がん抑制遺伝子で,正しいものはどれですか.

A.Myc

B.Ras

C.p53

D.Rb

E.Src

1:A B

2:A E

3:B C

4:C D

5:D E

解説

回答:4

遺伝子名 主な機能 関連する癌・疾患の例
RB 細胞周期調節 網膜芽細胞腫
p53 転写因子 Li-Fraumeni症候群
APC β-カテニン結合 家族性大腸腺腫症
NF1 GTPアーゼ活性化 神経線維腫症1型
NF2 細胞骨格結合 神経線維腫症2型
WT1 転写因子 ウィルムス腫瘍
VHL 転写伸長調節 von Hippel-Lindau病、腎癌
BRCA1 転写因子 家族性乳癌
BRCA2 転写因子 家族性乳癌
CHEK2 細胞周期調節 家族性乳癌
Maspin セリンプロテアーゼ阻害 乳癌
p73 転写因子 乳癌、卵巣癌
DPC4 (SMAD4) 転写因子 若年性ポリポーシス膵癌
MSH2 ミスマッチ修復 遺伝性非腺腫性大腸癌
MLH1 ミスマッチ修復 遺伝性非腺腫性大腸癌
PMS2 ミスマッチ修復 遺伝性非腺腫性大腸癌
DCC N-CAM様タンパク質 大腸癌
PTEN ホスファターゼ Cowden病、神経膠芽腫
SDHD ミトコンドリア膜タンパク質 傍神経節腫
p16 サイクリン依存性キナーゼ阻害 悪性黒色腫

 

 

総論 問10.日本人の死亡統計(2014 年)について,正しいものはどれですか.

A.主な死因は悪性新生物,心疾患,肺炎の順に多い.

B.死因で悪性新生物の占める割合は 50%である.

C.胃癌と大腸癌の死亡率は男女とも増加している.

D.乳癌の死亡率は減少している.

E.肺癌の死亡率は男女とも増加している.

1:A B

2:A E

3:B C

4:C D

5:D E

解説

回答:2

B:50%以下なので×とします。

こちらのサイトを参考にしてみて下さい。↓

http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/geppo/nengai14/dl/h6.pdf

 

C:胃癌は男女やや減少傾向だが、大腸癌は男女ともに増加している。なので×とします。

こちらのサイトを参考にしてみて下さい。↓

https://honkawa2.sakura.ne.jp/2158.html

 

D:乳癌の死亡率は増加している。なので×とします。

こちらのサイトを参考にしてみて下さい。↓

https://honkawa2.sakura.ne.jp/2158.htm

第49回 総論 問1~問10の解説は以上です。